・・・数多ある嚥下・栄養補助食品を検証。「食べられない」でお困りの方の問題を解決し「食べられる」に導く!
むせ・誤えんを防ぐ飲み込みやすい食事とは?
今回検証するのは
「飲み込みやすい食事の条件」!
突然ですね?!
“飲み込みやすい”というのは、最近ニュースで耳にする
“誤嚥”と関係がありそうですね。
察しがよいですね。そうなんです。
高齢化により患者数の増加が危惧される嚥下障害。誤嚥性肺炎を予防するためにも食事に配慮する必要があります。
最適な条件とは?
そもそも嚥下障害の方が飲み込みやすい、飲み込みにくい条件とは?
まず押さえておきたいのが、飲み込みにくい食材の特徴です。それは、主に4つあり、ゆで卵の黄身や焼き魚のように“パサパサ”したものや、ちくわやご飯粒、そぼろのように“パラパラ”したもの。お餅や団子のように“ベタベタ”したもの。そして飲料水など“サラサラ”したもの。
飲み込みにくい食材の特徴
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パサパサ
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パラパラ
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ベタベタ
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サラサラ
うまく飲み込めないから、と言ってこれらの食材避けると、食べられるものがグッと制限されて、食べる楽しみがなくなってしまいますね。
では、どんなものが飲み込みやすいのでしょうか?
条件は、主に3つ。
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適度に変形し、やわらかいこと。
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塊になって、まとまりがあること。
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喉をするりと通り、べたつかないことです。
3つの条件をクリアするには、ある“ひと手間”を加えることが必要です。
飲み込みやすくするひと手間とは?
“ひと手間”とは「とろみをつける」ことと、「ゼリーにする」こと。嚥下障害の患者さんは、飲み物にとろみをつけたり、食べ物をゼリー状にしたりすることで、飲み込みやすくしています。
とろみ
ゼリー
これらを「嚥下食」といい、医療機関でも提供されているんです! 飲み込みやすい「嚥下食」を作る際には、病院などでも使われている、専用の「とろみ材」や「ゲル化材」を使うことがポイント!
「嚥下食」は日々進化していて、飲み込みやすいだけではなく、見た目も普通の食事と変わらず、おいしそうですねぇ!
専用のゲル化材の実力を見てみよう!
今日はゼリーをつくる「ゲル化材」に注目してその実力を見てみましょう! 飲み込みやすい食事の3つの条件がクリアできているのか? 研究室で大実験~~!!
どうでしょう。適度なやわらかさになっていますか?
(左:通常の肉/右:ゼリーでできた嚥下食の肉)
ゲル化材で作った嚥下食の肉は、やわらかく、スプーンで押しただけで簡単に切れていますね。
次の条件はまとまりやすさ。
そもそも、まとまりやすさって何でしょうか? イメージしやすくするために、ここでは寒天で作ったゼリーと比較してみます。
寒天で作ったものはチューブで押し出しすとバラバラになっていますが、ゲル化材で作ったものはまとまっているのがおわかりいただけますでしょうか?
ゲル化材で作ったゼリー
寒天で作ったゼリー
見た目に違いますね!
べたつきはどうでしょうか?
お餅
餅ゼリー
べたつく食材代表のお餅も、ゲル化材で作った餅ゼリーは全くべたついていません。
「専用のゲル化材」で作った嚥下食はやわらかく、まとまりがあり、べたつかないという3つの条件をすべてクリアしていました!
えん下困難者用の食品があるって知っている?
「専用のゲル化材」で嚥下食をつくるのが少し大変というとき、重宝するのが「えん下困難者用食品」。誤嚥を防ぐ目的で使用できる食品として、消費者庁から表示許可を得ているんです。ご存知ですか?
表示許可を得るには、適度にやわらかい、まとまりがある、べたつかないという3つの条件をクリアした上に、病院や介護施設での使用実績が必要なんです。
すごい!
食べられるものが制限される嚥下障害の方は、栄養価を確保することが大切。補給したい栄養素や目的で選ぶことをおすすめします。
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手軽に水分補給ができる
「アイソトニックゼリー」 -
意識して摂取したい
たんぱく質が摂れる
「プロッカZn」、
「ブイ・クレスCP10ゼリー」 -
不足しがちなビタミン、
ミネラルが摂れる
「ブイ・クレスゼリー」
最後に、この研究室の開発担当者に、どんな思いで飲み込みやすくするための商品を開発しているのか聞いてみました。
「飲み込みが悪いとなると、食べる気力も落ちてきますので、栄養状態も悪くなることもあります。
栄養状態が悪くなると余計に飲み込むことも嫌になってきてしまいます。
そういった方を少しでも減らしていけたらなと思っています。」
開発担当者
うまく食べられなくなったら、うまく食べられるように工夫する!
飲み込みやすさや栄養価などに工夫が施された食品が続々と誕生している! 心強いですね。